FujiYama’s blog

バイオリン弾きの日常的な生活の風景、感想などのブログです 政経もけっこうあります

プロ

悲惨な日本のオーケストラ楽員はおすすめできない

まだ学生だった97年に、オーケストラ楽員の処遇や労働にまつわるお悩みなどを、実際にプロオーケストラ楽員にお聴きして、労働条件の資料とにらめっこしながら研究する機会を作ったことがある。 その時の労働条件は芳しくない印象で、業界でもプロオケはみな…

この世のバイオリンには四種類しかない

お店で40万円くらいの安い楽器をプロが弾くと いくら完璧に弾いても音質音量はごまかせない。歴然としている。Dクラスとする。 そのようにまず使えるバイオリンと使えないバイオリンに分けられる。 いちおう使えるバイオリンは美しく聞こえる音色が出てしか…

バイオリンを弾いていてわかる老化と蘇生(中年版)

YouTubeである70代のバイオリニストがバイオリンを弾いているのを見つけた。70代にもなると個人差はあるが、老化が著しい人は、指がまめらずに音程がとれずビブラートが粗目になってしまい、多少聴きづらい。見つけた女性バイオリニストはもともと世界の舞台…

プロとアマの違い(発育期)

私は3歳からバイオリンを習わせてもらった。しかし、最初はどうだったかあまり覚えていない。先生のお宅に行ったら何か話しかけられたことをおぼろ気に憶えている。 周りに気が付くのは個人発表会や合奏発表会のときに、前の人と後の人が弾いているのを聴い…

アルベニス タンゴ

無我夢中で練習したのは、いつのことだっただろうか。当時、特別に生活が苦しい状態が続いていたので、なにか現実逃避のように夢の中でバイオリンを弾いていたような気がする。自分の出す音を、ホールの響きを楽しむ心のゆとりがなかった。 もとはといえば、…

モーツアルト ディベルティメントD

言わずと知れた超有名曲で、どこかで聞いたことくらいありそうな曲です。カルテットや弦楽合奏でよく教材になります。アイネクライネと並んでもはやポップス扱いかもしれません。 小中学校くらいでみなさん取り掛かる曲です。 ただ弾くだけでは上達しません…

フィオッコ アレグロ

ちいさいころ、この曲は発表会で弾いた。有名な練習曲なので、バイオリンをやる人はみんな弾く曲。 ただ、この曲しばらく忘れていた。忘却の彼方。フィオッコという作曲家って誰?みたいな感じで数十年が経過。 ある時なつかしい教室へ行ってみて、合奏に参…

アイネクライネナハトムジーク

音楽と言えばアイネクライネというくらいポップスです。この爽やかで美しい音の出だしを聞くと、ああこれだというヤツです。 表現する音は繊細なのですが、弓づかいは豪快です。アマチュアはこのギャップがわからないので、中途半端な出だしの音になってしま…

バッハ ドッペルコンチェルト 

これほど親しみ深い2重奏協奏曲は他に見当たりませんし、これほど難しい2重奏も他にはないかもしれません。 葉加瀬太郎さんや古澤巌さんがテレビでアレンジしているので、誰もが親しみやすいものになりました。しかし、本来的にはバイオリン好きならみんな親…

浮浪者とはじめてのミューザ川崎シンフォニーホール

生まれてはじめてミューザ川崎シンフォニーホールに行った。関東へ来てようやく8年目でたどり着いた。 しかし2004年開館だから比較的まだ新しいホールだ。そして座席数1997席という中規模ホールはらせん状に客席がある。 JR川崎駅を西口に出るとすぐに…

美しきロスマリン クライスラー

この曲の楽しみ方は、アップスタッカートの速度調整が一番わかりやすい。リズムを少し早めたり遅くしたりすると曲がひきたつ。立体感を出す感じ。 いきいきと明るく色彩の濃淡をつける感じで。 グリュミオーの速度に合わせてみてちょうどボウコントロールが…

パガニーニ カンタービレ

アマチュアが見栄を張って弾きたがる曲の代表格かもしれない。 パガニーニという響きにインパクトがあるからだろう。しかしこの曲はとりわけやさしいのである。 あるバイオリン教室のホームコンサートで中学生がアンコール曲としてサラっと弾いてくれたのを…

シュラディーク?1番

左手の基礎練習に用いられるそうだ。これは大人になってからやるべきものではないかもしれない。 左手の形が安定するようにゆっくり丁寧に毎日やるのだが、一度覚えたらいいという訳ではなく、バイオリンを弾く限り毎日やると効果的なものらしい。 1年くらい…

チゴイネルワイゼン

この曲は戦中戦後の方たちにとっては憧れの名曲で難曲中の難曲だという話である。しかし今や音大生のほとんど、いや音大に行かない人ですら弾けるような時代になってきた。 ある程度の難易度はあるのだが、最近のイザイやプロコ、ハチャトリアンなどからすれ…

エクレス バイオリンソナタ

スズキメソッドの8巻の最初にこの曲が訪れる。物悲しく激しい情感が伝わってくる曲である。スークの動画では葬儀の場面がアップされていたほど悲しい曲なのである。深い悲しみをこれほどまでに美しさで癒すのかと感動を覚える。 この曲は楽譜に注意しなけれ…

トロイメライ

比較的高音がないバイオリン曲はめずらしい。速度もゆっくりでアマチュアがよく選ぶ曲である。しかしこんなに退屈な曲もない。この曲はピアノ音程で弾くとすぐに変な違和感が伝わってくる分かりやすい曲でもある。緊張感に欠けており、あまりに眠気を誘う曲…

モーツアルト バイオリン協奏曲第五番 1楽章

バイオリン弾きにとってあまりにポピュラーな課題曲ですね。 しかしこれはアマチュアにとっては難曲なようです。 自分の場合はむかしこの曲は合奏していたので、ひととおり流す程度はできていました。しかし、それでは満足できないものがあり、きちんとレッ…

精神修養としてのバイオリン

プロアマ問わずやることはかぶってくる。 基礎練習と練習曲と楽曲をさらい、レッスンを受けて、伴奏とあわせて演奏するという流れだ。 しかし練習の前にヨガをやる人が非常に多い。身体と呼吸を整え、気持ちも落ち着かせる。 その落ち着いた心境のまま基礎練…

ホールと弦楽器で自分をいたわる

オーディオや音の良いテレビでクラシック音楽を鑑賞していても全然及ばないことが、あまり日本人にはよくわからないようだ。そもそもクラシック音楽が良いということもわからない。日本人は極東人だから馬頭琴なら知っているつもりなのである。 馬頭琴をもっ…

バイオリンの音の好み(パーツ編)

バイオリンの音はすぐに変えることができます。あご当て、弦、指板、弓の毛、松ヤニ、弓を交換するとはっきりと変わります。弦については以前記事にしてありますので、ご参考に。 まず自分がどんな曲をどんなふうに演奏したいかという方向性を見定めます。 A…

しっくりくる音と乗りきれない音

バイオリンを弾いていて、楽譜の違いについて、以前記事にしてみたが、さらに演奏の喜びと鑑賞の楽しさになる楽譜という点で、やっぱりきちんとした楽譜がいいなあと感じ入ったので、これをどうしても書きたくなった。 スズキの楽譜のものも聴いていて なん…

だれでも弾けると言いたいが

バイオリンはむずかしいと何度か記事にしているから矛盾する話かもしれないが、考えようによっては、やり方によっては誰でもできる簡単な楽器かもしれない。 構え方、持ち方、弾き方をいちおう形通りに覚える。慣れる。曲を弾いてみる。 どの楽器でもたいし…

名弓と日々の基礎練

いい弓は手にした時に重量バランスがよく、とても持ちやすい。これにコシがしっかりした新しい弓なら、持ちやすいだけでなく、弾きやすい。パリッとした弓のバランスがいいと安心感があってよい。 少しでも不安があると練習にも集中できない。 数年前、有名…

いもと歌心と毒リンゴ

今週のお題が「いも」なのだが、そういえば、さっぱりいもは食べていない。ポテトチップスで何回か食べただけだ。 いもという言葉からは親しみの象徴のように感じる。ありきたりで、身近にあるものだが大事なものだ。栄養価が高くて決して馬鹿にできない。 …

世界品質の最新鋭ハイエンドカーボン弓の実力 その名はマーキス

どんな楽器も弓ひとつで聞き違えるほどの違いが出る 昨年アメリカ合衆国のコーダ社が満を持して発売したマーキスというバイオリンのカーボン弓を使ってみた。以前、工業製品と木製品について記事を書いたが、それと重複する部分も多少あるが、その性能は使う…

教室は生徒のためのものか?先生のためのものか?伸び悩んだら考える

純情な音楽ファンの心 ある一定のバイオリン教室において、レッスンは講師のためにある。生徒さんはカモでしかない。趣味のバイオリンが特に狙われやすいのだ。 以前クラシックの楽譜について記事を書いたが、この楽譜のとおりの指使いでまず練習しておいて…

趣味のバイオリンでドミナント一択はつまらないか?

まさに王道 よく考えてもよくわからない弦の違い。 試してみてこんな印象かという経験を繰り返してみて、ようやく自分好みの音に辿り着くという楽しみは果たして捨ててもよいのか? 本当に自分の楽器にあっているのか? 価格に見合っているのだろうか? 腕に…