FujiYama’s blog

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世界品質の最新鋭ハイエンドカーボン弓の実力 その名はマーキス

 

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どんな楽器も弓ひとつで聞き違えるほどの違いが出る


昨年アメリカ合衆国のコーダ社が満を持して発売したマーキスというバイオリンのカーボン弓を使ってみた。以前、工業製品と木製品について記事を書いたが、それと重複する部分も多少あるが、その性能は使うほどにすごいものだったので、少しまとめておきたい。

 カーボン弓のレヴューをいくつか読んでいると、どうやらコーダ製が性能が一番いいらしい。他のメーカーは悪くはないが、という半端なものらしい。

 私は数年前の最初からコーダ社の製品を比較してみている。

 マーキスの使用感について、弓の運びの軌跡が非常に強く太い感じがする。木製で言えばフィンケルのゴールドマウント240GTのスイス製の有名な弓(ネット販売で見てみると時価税込み78万1千円)があるが、あれよりかなり冴えている。名匠フィンケル240GTがどんくさく感じるほどである。要は激しい表現をしたい時にきちんと応えてくれる。幅広な音色とか強烈な重音を弾こうとするときにその差は歴然としており弓は非常に安定している。

 音色がとても華やかでよく通る高音としっかりした低音。線の細い音を出してもよく通る音。なにか絶妙な素材のミキシングだとわかった。この音色はいい意味でカーボンらしくない音。

 跳弓の安定感が抜群なのはGXやSX,NXに近いが、少しマーキスのほうが安定している感じがする。跳ねているのに弦に吸い付く。

 繊細な反応。繊細さでは名匠とされるギヨームが比較にあがるが、これもまったくマーキスの優位性はかわらない。なにしろオールドフレンチのクニオユーリの音色ではまったく歯が立たないレベルの違いは段違いであるから。本当に中途半端なフレンチはもはや顔がない。表現力が違いすぎるのだ。状態のよいユーリなら税抜きで100万円は下らないが、それをはるかに凌駕するマーキスの実力恐るべし。レベチ。

 これを使いこなすことが上達そのものだとわかる。

 数年間おっかなびっくりオールドボウを使っていたから、とても変な遠慮がちな弓運びになってしまっており、これは驚きの変化が生れそうで楽しみになってきた。なんの遠慮もせずにバンバン弾けるという喜びがあるし、それは単なる喜びではなく、自然と弓運びの矯正になる。美しい弓運びは音楽性の証明にもつながる。

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世界クラス 天下の逸品と言ってよい

 今回マーキスを弾くにあたって、木製の弓にはやはり魅力があって、カーボンはしょせんカーボンだからと以前のNXグレードのように落胆する可能性を否定しきれないかと危惧していたが、実際に弾き比べてみると、前の記事のとおり、カーボンが天然素材の木製をはるかに超えてしまったという衝撃的な事実確認をすることができた。木製の良さをそれなりにわかってきたつもりだったが、もはや甘っちょろい木製には満足できなくなった。実際に弾いていない人からは大げさだと思われるだろうが、ほんとうに最高峰のオールドフレンチボウの時価1000万円クラスのものでしかこのカーボンは比較できないのではないだろうか?とにかくあまりにも冴えているというべき逸品である。これが13万円で(日本国内では税込22万円で)量産されているという驚愕の事実をどう受け止めたらよいのかわからないくらいだ。

 これからのバイオリンにまつわる世界観がガラリと変わってしまうような衝撃的事実なのである。今入手困難になっているらしいが、幸い私は入手することができた。

 これで弓の心配がなくなって一安心である。みんな弓は消耗品だからヒヤヒヤするとか減るとかいう心配をしながら使用しているから、カーボンの耐久性の高さにゴージャスに安心できるのは大きい。弾きながらなんの心配もいらない。減らないしヘタらない。あたりまえだが、演奏に失敗しても弓のせいにはできなくなった。