FujiYama’s blog

バイオリン弾きの日常的な生活の風景、感想などのブログです 政経もけっこうあります

名弓と日々の基礎練

いい弓は手にした時に重量バランスがよく、とても持ちやすい。これにコシがしっかりした新しい弓なら、持ちやすいだけでなく、弾きやすい。パリッとした弓のバランスがいいと安心感があってよい。
少しでも不安があると練習にも集中できない。
数年前、有名な実力派バイオリニスト諏訪内晶子さんの公開レッスン聴講でおうかがいさせていただいた話だが、半年間ボーイング(弓運び)f:id:FujiYama:20201102220306j:plain練習ばかり徹底してやった時期があるそうだ。小学生の中高学年のことらしい。
クラシックバイオリンというのは、そういうボーイングの基礎練習を大事にするものなのかと思い起こして改めて感心した。
音階練習についてもよく練習の仕方を学ばないといけない。
まともに基礎練習なんて教わったことがない私は、その忍耐力に感心するばかりである。
しかしメトロノームでの一定のボーイング練習には安心感があってよい。様々なリズムで練習していると音が少しずつしっかりしてくる。これなんだなと悦に入ってしまうほどだ。美しい音でキレイなテンポで出てくる音にニンマリすることもある。
難しいリズム練習とも格闘しているが、わずかでも上達のあとを感じると後には退けぬ。
箸の持ち方を大人になってから覚えるのも大変だけれど弓の持ち方をかえてバランスを保つのは本当に大変な作業。良いバランスの弓でしか取り組めない作業だ。
練習あるのみ。
クラシックバイオリンの面白いところは、もうこれで完成したという到達点があるようでないこと。最高峰の技術レベルに今から到達するのは至難だし、よほど器用な人が到達したとて維持するためにやはり基礎練あるのみ。
その意味ではみんな平等なのだ。怠けると確実に跳ね返ってくる。
精進、精進。