バイオリン
まだ学生だった97年に、オーケストラ楽員の処遇や労働にまつわるお悩みなどを、実際にプロオーケストラ楽員にお聴きして、労働条件の資料とにらめっこしながら研究する機会を作ったことがある。 その時の労働条件は芳しくない印象で、業界でもプロオケはみな…
この曲はピアノ曲をアレンジしたもので、バイオリンで弾くのはかなり難しい。 易しいアレンジのスズキメソッドのものは誰でもすぐ弾ける。 取り組んでみて厄介だがなんとかなりそうだったので、レッスンを受けた。 最初のうちは絶望的でどうにもならないのか…
3歳の誕生日に地元の新聞社の紹介で母は著名な幼児教育の先生のもとへ私を連れて行った。 鈴木鎮一の有名なスズキメソードが一世を風靡したあとに、鈴木鎮一の弟子がやっている教室へ連れていくというオーソドックスな教室の選び方だが、多少個性的な先生で…
第5回 久保 陽子(ヴァイオリニスト) ピグマリウス第27号より 引用元:季刊誌『Pygmalius』第19号 1987年10月1日発行久保 陽子 / Yoko Kubo ,1943 ー鹿児島県奄美大島出身。3 歳より父の手ほどきを受け、その後、折田泉、村山信吉、J.イスナールおよび斎藤秀雄…
弦楽器に張る弦は三種類の素材によって分類されることはよく知られている。年代順にガット、スチール、ナイロンと登場している。 バイオリンのガット弦は、ピラストロ社とトロ社製品が現在入手可能。ピラストロは四種類あるが、実用性ではオリーブとオイドク…
それほど必要性を感じないものが無性に欲しくなる。虫が騒ぐとでも言うのか、なんともたまらないのである。 バイオリンケースについて長々と記事を書いて、それ以来バムのアイスが気になっていたが、新たにバムの最初の写真のものと、イーストマンの紺のキラ…
バイオリンを弾き始める人が、たいてい鈴木で始めるし、私もそうだったが、振り返ってみていろいろ考える。 世界で評価されて、日本でも認知されてひろまった経緯はおいておいて、はたして優れたところはなんで、不足しているものがなんだという話。 曲から…
先日バイオリンについて少し触れたが、アジアのことわざに「弘法筆を選ばず」という。 プロはどんな楽器でも弾けるのだとよくいう。(なぜか曲の出だし部分か短い曲しかほとんど弾かない) 無名バイオリンで国際音コンに入賞した人がいる。 そう言って道具を選…
いきなり難しいという通説に異議を感じさせる題名ではあるが、むしろほとんど不可能だという主張がプロバイオリニストの大勢を占めている。 プロの人だけでなく経験者も、無理でしょと言う人が多いが、あまり言わないのは、せっかく楽しみたい人に対して心苦…
うまいとへた 近所で工事をしているので騒音がひどくてバイオリンの練習ができない。 それだけなら一過性なのでまだしも、雑談しながら仕事をしている内容が低劣すぎて非常に不愉快である。 日本人の特に土木系の人たちに共通している認識レベルというのが、…
状況を理解できず無理するとその反動に苦しむのは当たり前のこと。 因果応報です。弦楽器の弓の運びをボーイングと呼ぶ。 美しい確実なボーイングには、自然な呼吸と穏やかな心が前提になる。 土地柄や信心修行(こころがけ)で硬直化しがちなのでリラックスす…
世界の常識にケンカを売ろうというオールド信者さんは、ぜひお読みいただきたい。 今朝、バイオリン製作者の岩井孝夫さんの自伝的文章を読んでいたら、自分の製作した楽器がクレモナで二万でも売れず材料費三台分で楽器店に売却した逸話があった。材料費を仮…
お店で40万円くらいの安い楽器をプロが弾くと いくら完璧に弾いても音質音量はごまかせない。歴然としている。Dクラスとする。 そのようにまず使えるバイオリンと使えないバイオリンに分けられる。 いちおう使えるバイオリンは美しく聞こえる音色が出てしか…
フルサイズのひとつ前の楽器は少し年数の経った楽器で、とても情緒を感じてバイオリンが好きになった記憶がある。量産楽器ばかり使っていると味わえない感覚だが、まだ子供だった私はそれが贅沢かどうか考えが及ばなかった。 フルサイズのバイオリンはちょう…
よくモーツァルトを聞くと頭がよくなるというキャッチを目にする。 バイオリン弾きが、きちんと弾けるようになって弾いていると実に楽しく、美しいと思う。 オーケストラのコンサートをホールで聴くとモーツァルトは実に素晴らしいと思う。 これらの前提はプ…
年月日は忘れたが、記憶に残っている、あの日は、楽器の展示会だった。 演奏側とまったく無関係に、楽器と弓の組合せで音色が決まることを知った日である。とても衝撃的な体験だった。 アマチュアなら発達の余地が大きいから弘法筆を選ばずが成立する。しか…
幼い頃からバイオリンを弾いて、いくらかのコンサートを楽しむと、いろいろ言いたいことが溜まってくる。健康に悪いので記事にしておく。 バイオリンを習うと、発表会がある。そこでみんなの演奏を聴くこともあれば、前後の演奏だけを聴くこともある。幸いみ…