ヴァイオリン
しばらくお世話になっているミドル級バイオリンは十年以上のシーズニングが自然にできている。ニスも繊細なもので悪くない。まだ付き合ってみて数年間しか経っていないけど、まずまずの音を出してくれる。 しかし実は高音の伸びに不満を持っていたので、今回…
生まれてはじめてミューザ川崎シンフォニーホールに行った。関東へ来てようやく8年目でたどり着いた。 しかし2004年開館だから比較的まだ新しいホールだ。そして座席数1997席という中規模ホールはらせん状に客席がある。 JR川崎駅を西口に出るとすぐに…
この曲の楽しみ方は、アップスタッカートの速度調整が一番わかりやすい。リズムを少し早めたり遅くしたりすると曲がひきたつ。立体感を出す感じ。 いきいきと明るく色彩の濃淡をつける感じで。 グリュミオーの速度に合わせてみてちょうどボウコントロールが…
最安値の部類の新作バイオリンは、概して音の線が細い。これは量産品だから致し方ない。 そこから少し抜け出して、長く愛用したくなるような楽器の選び方は、案外難しいように思う。 なぜなら個人の好みという便利な言葉で片付けられてしまって楽器の実力が…
自分が子供の頃はスズキバイオリンしか選択肢がなかったのだが、大人になるといくつかの選択肢がある。 残念ながらスズキはおすすめできないが、その理由は音がこもっていて重たいことが特徴だからである。特長とは言えないのである。 あとはステンター、カ…
アマチュアが見栄を張って弾きたがる曲の代表格かもしれない。 パガニーニという響きにインパクトがあるからだろう。しかしこの曲はとりわけやさしいのである。 あるバイオリン教室のホームコンサートで中学生がアンコール曲としてサラっと弾いてくれたのを…
シャコンヌで有名なのはバッハとこのヴィタリーのものだろう。 バッハのものは少し長いので聴きごたえはあるが、暇な時に聴きづらい。しかしヴィタリーのシャコンヌもなんとも重たい感じがして、聴きごたえがある。なにか深刻な宗教曲の趣であり、親しみやす…
この曲を弾くと学生のころの同級生を思い出す。 学生の弦楽合奏グループでチェロを弾いていたA君が秋の愛好者だった。A君は高校生のころオケでコンクールに入賞した経験がある。 私は春が好きだったし、学生は春と相場が決まっているので、お互いの嗜好に合…
とても親しまれている定番のノリの曲だが、この作曲家はこの曲だけしか有名なものがない一発屋さんらしい。アドリブが多彩なので、演奏者による違いを楽しむのによい。したがって難しくもできるし、やさしくもできる曲。あーこの人はやさしく演奏しているな…
アマチュア向けに楽譜は転調されたものが出回っている。それはそれで楽しめるとよいのだが、こだわって原曲の楽譜を入手した。無料ダウンロードである。 原曲の方が少し難しいようだが、弾けないほどの難しさでもないので、レッスンを受けてみることにする。…
子供の課題曲だからと言ってあなどってはいけない。福岡大会で小学生がばんばん弾いているのをたくさん聴いたが、やはり上手い子は少ない。ただ弾いているだけでは音楽的とは言えないからだ。 私は十代のころ葉加瀬太郎さんがバンドでアレンジしたものを先に…
左手の基礎練習に用いられるそうだ。これは大人になってからやるべきものではないかもしれない。 左手の形が安定するようにゆっくり丁寧に毎日やるのだが、一度覚えたらいいという訳ではなく、バイオリンを弾く限り毎日やると効果的なものらしい。 1年くらい…
この曲は戦中戦後の方たちにとっては憧れの名曲で難曲中の難曲だという話である。しかし今や音大生のほとんど、いや音大に行かない人ですら弾けるような時代になってきた。 ある程度の難易度はあるのだが、最近のイザイやプロコ、ハチャトリアンなどからすれ…
スズキメソッドの8巻の最初にこの曲が訪れる。物悲しく激しい情感が伝わってくる曲である。スークの動画では葬儀の場面がアップされていたほど悲しい曲なのである。深い悲しみをこれほどまでに美しさで癒すのかと感動を覚える。 この曲は楽譜に注意しなけれ…
比較的高音がないバイオリン曲はめずらしい。速度もゆっくりでアマチュアがよく選ぶ曲である。しかしこんなに退屈な曲もない。この曲はピアノ音程で弾くとすぐに変な違和感が伝わってくる分かりやすい曲でもある。緊張感に欠けており、あまりに眠気を誘う曲…
バイオリン弾きにとってあまりにポピュラーな課題曲ですね。 しかしこれはアマチュアにとっては難曲なようです。 自分の場合はむかしこの曲は合奏していたので、ひととおり流す程度はできていました。しかし、それでは満足できないものがあり、きちんとレッ…
プロアマ問わずやることはかぶってくる。 基礎練習と練習曲と楽曲をさらい、レッスンを受けて、伴奏とあわせて演奏するという流れだ。 しかし練習の前にヨガをやる人が非常に多い。身体と呼吸を整え、気持ちも落ち着かせる。 その落ち着いた心境のまま基礎練…
オーディオや音の良いテレビでクラシック音楽を鑑賞していても全然及ばないことが、あまり日本人にはよくわからないようだ。そもそもクラシック音楽が良いということもわからない。日本人は極東人だから馬頭琴なら知っているつもりなのである。 馬頭琴をもっ…
バイオリンの音はすぐに変えることができます。あご当て、弦、指板、弓の毛、松ヤニ、弓を交換するとはっきりと変わります。弦については以前記事にしてありますので、ご参考に。 まず自分がどんな曲をどんなふうに演奏したいかという方向性を見定めます。 A…
バイオリンを弾いていて、楽譜の違いについて、以前記事にしてみたが、さらに演奏の喜びと鑑賞の楽しさになる楽譜という点で、やっぱりきちんとした楽譜がいいなあと感じ入ったので、これをどうしても書きたくなった。 スズキの楽譜のものも聴いていて なん…
バイオリンはむずかしいと何度か記事にしているから矛盾する話かもしれないが、考えようによっては、やり方によっては誰でもできる簡単な楽器かもしれない。 構え方、持ち方、弾き方をいちおう形通りに覚える。慣れる。曲を弾いてみる。 どの楽器でもたいし…
モスクワの高名なレオポルドアウアー先生に師事できた生徒たちは本当に幸福なバイオリニストになって実にうらやましいものだ。若くして優れた教師に巡り会う幸せこそ、人生の幸せだと思う。 今で言えばザハールブロン先生につけたら幸せなのかもしれない。合…
いい弓は手にした時に重量バランスがよく、とても持ちやすい。これにコシがしっかりした新しい弓なら、持ちやすいだけでなく、弾きやすい。パリッとした弓のバランスがいいと安心感があってよい。 少しでも不安があると練習にも集中できない。 数年前、有名…
葉加瀬太郎さんの有名なANAの曲、アナザースカイを弾いてみたくなりました。 なんとネットでオリジナルカラオケがダウンロードできました。 youtubeに公式動画もある。 あとは楽譜を探すだけ。 これもヤマハぷりんと楽譜で一応発見しました。 ただしこれはオ…
今週のお題が「いも」なのだが、そういえば、さっぱりいもは食べていない。ポテトチップスで何回か食べただけだ。 いもという言葉からは親しみの象徴のように感じる。ありきたりで、身近にあるものだが大事なものだ。栄養価が高くて決して馬鹿にできない。 …
ダベールワンスター 下倉バイオリンHPより 幼少期から毎日最低でも30分間、バイオリンを弾いて数十年が経っている。プロになる道は健康問題で絶たれたものの、人から上手いと言われるだけの練習量は十分にやってきたので、もう一歩の方々にぜひ上手にな…
どんな楽器も弓ひとつで聞き違えるほどの違いが出る 昨年アメリカ合衆国のコーダ社が満を持して発売したマーキスというバイオリンのカーボン弓を使ってみた。以前、工業製品と木製品について記事を書いたが、それと重複する部分も多少あるが、その性能は使う…
純情な音楽ファンの心 ある一定のバイオリン教室において、レッスンは講師のためにある。生徒さんはカモでしかない。趣味のバイオリンが特に狙われやすいのだ。 以前クラシックの楽譜について記事を書いたが、この楽譜のとおりの指使いでまず練習しておいて…
1、なんであんなに音がずれて聴きづらいの? 2、まっとうな練習してるの? 3、どうにかならないの? そんなツライ声、苦情が聞こえてくるのです。誰でも音痴は聴いていられません。しかし声の音痴をなおすのとバイオリンの音痴をなおすのと、大変さは同じ…
どれも同じにしか見えないバイオリンたち。 5万円のバイオリンから10億を下らないような楽器まで、ほぼまんべんなく試しに音を出してみたり簡単な曲を弾いてみたりした感想です。 いくつかの楽器店の展示会や弦楽器フェアに行ってみました。 10年がかり…