FujiYama’s blog

バイオリン弾きの日常的な生活の風景、感想などのブログです 政経もけっこうあります

大人になってから、はじめてのバイオリンにはどんな商品がよい?(安さ重視の場合)

f:id:FujiYama:20210119011923j:plain自分が子供の頃はスズキバイオリンしか選択肢がなかったのだが、大人になるといくつかの選択肢がある。
残念ながらスズキはおすすめできないが、その理由は音がこもっていて重たいことが特徴だからである。特長とは言えないのである。
あとはステンター、カルロジョルダーノなどが安価なものでは有名だ。
私は一年ほど間に合わせの楽器としてカルロジョルダーノの下から二番目の楽器を使ってみたので、簡単にレビューしておく。
価格はセットで五万円と少し。
カタログには以下の説明。
サイズ:4/4
表板:スプルース
裏板&側板、ネック:メイプル
指版:エボニー
糸巻き、顎当て、テールピース:ボックスウッド
弦:ドミナント
駒:オーベルト
これはコスパ高すぎる。
はっきりいってキラキラしたメイプルとスプルースの美しい楽器がいかにも安いケースに入っているのはアンバランスだった。
そして音がはっきり出せるので気持ちよく弾けた。木目の美しさは、間違いない。ホンモノだ。
ただいかんせんパワーがないのは致し方ない。
音の線が細い。しっかり響く弓とは合わない。スティックがふにゃふにゃのセットの標準装備の弓となら、なんとか合う。しかし音の線が細いぶんだけクリアな響きかたをしているから、初心者にはうってつけだと思う。初心にかえって1年くらい付き合うには、見た目も音も価格も重量もすべて好い楽器だった。
今、その愛器はフリマで販売されてどなたかの手に渡ったが、きっとあの美しい音の
楽器だから大切にされていることだろう。
なぜ下から二番目を選んだのかと言えば、カタログの説明内容からで、いくらなんでも安ければいいとまではいかなかった。
しかしステンターはさらにコスパ高い。
下から二番目のモデルで、材質がメイプルとスプルースのもので指板も黒檀で二万円弱なのである。
これは興味をそそられないといえばウソになる。
当代のバイオリンはネックあげの修理中で、修理中の代用に欲しくなってきたが予約受注生産なので間に合いそうにない。いつかどこかで初心者のために試してみたいのだが。
アマゾンで販売しているハルシュタットYouTubeにレビューがあるが、あれはおすすめできない。手にとって見たわけではないが、どう見てもバイオリンもどきでバイオリンとは思えない音がするからだ。説明があれば確認できるのだが、一目で材質が悪い。
安いだけで買えないものが多いから、安くも高くもない一品を選ぶ知恵をつけたい。ある程度わかるものなら大きな失敗はないけれど、わからないものは人の話を参考にしたい。
少しゆとりがある方やカネに糸目をつけない方に対しては、また全然違うおすすめレビュー記事になるのだが、それでも最初はよい新作をおすすめしたい。新作に慣れない人は仕方ないが、初心者は新作でクセのない楽器がいいと思う。少しいい値段の新作については、また別の機会に記事にしてみたい。