FujiYama’s blog

バイオリン弾きの日常的な生活の風景、感想などのブログです 政経もけっこうあります

迷惑行為に訴訟ではスッキリしない

すしチェーン店での迷惑行為に損害賠償請求訴訟をするという。

もちろん迷惑行為に対して何らかの対応は必要だが、すでに客は逮捕されている。

かなり強く伝えたわけで、実損額がいくらか知らないが、果たして訴訟でなにか解決するだろうか?

少し考えてみると、例えば不注意で醤油ボトルを落としてしまって謝罪なく動画をあげた場合、子供が癇癪を起こしてボトルを落とした場合、星一徹(昔の野球アニメの登場人物)がテーブルをひっくり返した場合、様々なケースですべてにそこまでの6700万円という高額請求はしないだろう。

ご家庭に準ずる庶民的飲食店内での損害は、通常大目に見る。

少し別の例では、スーパーで床に卵を落として割ってしまった人を今まで何度も見かけたが、どの店員もその損害賠償請求をせずに、割れていない商品をその額のまま販売する。

もし、卵代を2倍支払う必要があれば、万が一自分も落とすことがあるかも知れないから、その店には行かなくなる。

そこは悪意なしとみなすことで、客と周囲の客たちは常連という関係性を維持する。

寿司屋が不衛生になったわけではなくて、ボトルを洗浄交換すれば済むし、迷惑行為を制止・次回以降予防するために警告なしに逮捕しているわけで、それ以上の請求対応は公然の見せしめとなり、かえって客離れを招くのではと思う。

まだ行ったことのないチェーンではあるが、少なくともわたしはそんなチェーン店には行かない。行きたくない。

何気なく悪意なく商品やなにかを落下させて損害賠償請求される可能性があるから、信頼関係をまったく感じられず、安心して楽しく食事できない。

ペロペロとか動画とか、悪意そのものと判断するべきだという主張も成立する一方で、悪ふざけやイタズラをクローズアップしすぎで過熱感は否定できない。

おそらく迷惑行為としての認識に乏しい人に思い知らせるためには、すでに充分である。

過剰防衛という面が出てきて、極論もし犯人が自殺でもしたらかえって重大な問題だ。

非常識な客だと非難する安易な対応より、飲食店の和気あいあいとした雰囲気を維持し取り戻すことを優先して、より多くの客を招くほうがよいと思うが、もはや犯人の人格権までもをあまりに攻撃しすぎるところが、現代日本の病理である。

店舗運営上も経営上も賢明なのは迷惑客をかばうか懲らしめるかの2択ではない。

損得勘定が目先だけでは大きなところを見誤る。

冷静に見て醤油ボトルを交換するのに100円程度しかかからない。

気が付いて店舗ですぐさま交換しているに決まっているから、対応のツボがずれているように見えるのだが。