久しぶりに、とは言えたかだか2か月弱ぶりのバイオリンの記録記事。
音階にはピアノの平均律音階と純正律音階とピタゴラス音階が代表的に挙げれらる。とりあえず特殊な民族音階や宗教音階は専門家に任せておく。
ピアノは一番均等割りに近い音階で、この音程を熱心に母から教え込まれたが、毎日聴いていた録音はピタゴラス音階に近いバイオリン音階である。
ここ数年純正律にはまって、本当に美しい音階だと絶賛して覚えようとしてきた。
それはそれで美しいのだが、左手に違和感を感じることがあり、なんだろうと思ってきた。音程で悩んでたくさん試行錯誤してきた記事もある。
最近、ようやく照準が合ったというか、音階のナゾが解けた。
昔、鈴木メソッド系教室の合奏に参加するとしっくりきて、由緒ある社会人オーケストラでしっくりきた感じがなんだったのかというところ。
E線のEのフラジオレットがとれないことが多発したり、A線のドのシャープの音程を修正されたり、左手の感覚が崩壊していたのだ。昔15歳のころは無意識に正確な音程をとっていた。何も考えずに極めて正確な音程でぴったり合うものだった。
芳しくない大学で音程が狂う人たちと一緒に合わせていると耳も左手も狂ってしまったことが始まりで、その後修正が難しい。近年シュラディークをやっていてドのシャープが合わないようにしてしまった。
ナチュラルの音に指をつけるという基礎的な感覚の覚え方は、幼児期から教わっている人ならだれでも知っている。
その感覚が崩壊していたのだから事態は深刻だった。
改めて教わりなおしていると、一々全部純正律でおかしくなってきたことがわかった。
以前の記事に訂正を補うよりも改めてこちらに記録しておく。以前の記事に後記としていちおう断っているものもある。
つまりバイオリン音階メロディーはピタゴラス音階でよく、三度の重音音階は純正律を採用するだけのことなのだが、私は純正律でメロディーもやろうとしたため難しい指の感覚になってしまった。
柔軟に切り替えてどれでも使えるのがよいのだが、不器用なのだろう。
手首あたりから左手指先までの指板への斜角がずいぶん違うので、それぞれについて覚えるとすれば、ほとんど平均律か純正律に偏ってしばらく弾いていたことになる。
しかしそもそも単音でメロディーを弾くのが好きだったので、合わせるときはファーストバイオリンかソロが好きで、いきおいピタゴラスが出発であるべき。
ナチュラルの音の指に指を寄せると少しずつ音感も違うし、厳密にはバイオリン音程は純粋なピタゴラス音階とも少し違うようだ。
このあたりをマスターするのは一朝一夕にできないから、効率よく覚えたい。
純正律長音階が第三音を下げるのに対してピタゴラスは第三音を上げる。短音階はその逆。
どの音階でもそれなりに美しいから、混乱したり場違いだったりするのに美しいと感じるのが厄介だ。
耳をもっとよくしたい。
よくよく聴きながら弾く集中力を高めたい。
曖昧ではきれいに表現できないので、鍵盤の伴奏を頼りにするしかなかったのだが、これからは再び個を確立するような方向で意識的に音階音程を選んで弾きたい。
まだまだなのに、すでにシャープを高めにとって脳が溶けるような美しい音程に陶酔しそうだが、それよりバイオリンの響きがよりよくなっていることが嬉しい。