FujiYama’s blog

バイオリン弾きの日常的な生活の風景、感想などのブログです 政経もけっこうあります

バイオリンを習うのにお金がかからない条件

1、先生を選ぶ
先生には相性と様々な個性があり専門がある。
子どもの年齢と段階に応じた適切な選び方が必要で、成長の最短距離をいくための知識と経験が必要だ。
わからなければ適性のない専門外の先生に無駄なお金と労力を注ぎ込んでしまうから、当然浪費する。
幼児向け、基礎向け、コンクール向け、進学楽典聴音向け、留学マスタークラス向けなどの適切な選択に加えて、子ども一人一人との相性を丁寧に合わせる必要がある。

2、子ども用楽器と演奏会楽器
ネットで安く買えるという人もいるが、サイト店舗のきちんとしたところであればまだなんとか使える。
しかし実店舗でも安価な製品はあり、子ども用はそれほどお金をかける必要がない。
フルサイズになる前にコンクールに出る人は、実店舗である程度良い値段と品質のものを購入しなければならないが、大多数は安価なもので問題ない。
問題はフルサイズの選び方。
一回で済ませるか、とりあえず買って後から良いものを選ぶのか、何台でも買うつもりなのかで随分違う。
演奏会用でないものは、浪費にしかならないので、よほどお金に困っていなければ、マスターメイドクラスが最低条件になる。
フルサイズの練習用の最低ラインが親方職人製作楽器。70万円~。
弓やケース備品は予算合計30万円位みておかねばならない。
メンテナンス費用。駒をマメにチェックしていないと反る。指板は削れてくるので削ってきれいにする。ネックがさがるとあげる。指板や本体板が剥がれることもある。ペグ調整は時に必要。弾き込んだら弓の反り直し。工賃と部品代の相場をある程度知っておくとよい。上記の中で高額なのはネックあげで5万円をこえるお店が増えた。

3、地理とコンサートと大学音高
住んでいる都市からコンサート会場までの距離の問題。コンサートチケット相場はエリアでずいぶん違う。倍違うこともよくある。
月に一度は鑑賞してよいから、それなりの違いがある。
独り暮らしが必要だとべらぼうに出費する。
音大の先生に習わなければ合格ノウハウがまるでわからないので、飛行機代などの旅費も月に一度以上必要になる。
大都市圏関東圏が断然有利だし、地方からは音大狙いより教育学部狙いのほうが容易いかもしれないが、ずいぶん違う。

4、高名な海外アーティストと特別な先生たち
すごい先生に習いたいという願いや夢も大切だが、着実にステップアップすることが第一。
一回五万円のレッスンを受けたから上達するというわけではなく、ある水準に達してから効果が出るレッスンがあるだけ。
偉い先生を勧めているのか、高額なレッスンの紹介料を狙っているのか、浪費は回避したい。
ヨーロッパではその人にふさわしい楽器が回ってくると言う。
同じようにふさわしい先生に巡り会うことは至難のわざ。
日本ではボッタクリ楽器が回ってくることもある。
ある程度バイオリンを知っているだけではなく、親身になってくれる人のアドバイスを参考にしながら、適切な判断をするようにしなければ、一財産すって趣味としても成り立たないような事例がごまんとあるから要注意。
ヨーロッパの善意が日本にあるなどとは基本的に考えてはならない。
日本のおいしい寿司を中南米のヤバい国で食べようとするようなものだからである。
ありえない。
以前にも書いてきたとおり、バイオリンを習いたいならはやくヨーロッパに移住するべきだ。

5、軌道修正する
練習しても、コンクールに出ても、音高に入っても、うまくいかないことが大半。
全国大会入賞みたいなある程度うまくいっているようで、もうひとつ。
この2パターンを放置することが、浪費になる。
先生を変える、先生を増やす、いったん先生と離れる、先生を受け流しながら作戦会議、専門書で知識を整理する、お手本を比較して修正するなどの方策が必要。
楽器が悪い場合には、楽器を変えるのが近道なこともある。
いちいち出費すれば機会は獲られるが、成長しているのとは違う錯覚に陥ることも。
どんな著名演奏家でも、軌道修正を迫られて見直すことはあるが、そのまま行って演奏寿命を縮めることもある。
成長過程のそれとは違うが、成長過程ならなおさら軌道修正の必要性が発生しているのではないかとアンテナをはっておくことが大切だ。
本当にその人に才能がない場合というのは仕方なくて、いくらかけても地獄。
日々楽しく弾けて、目標と基準を明確に取り組めることも才能。
結論は、バイオリンのことをよくわかっている大人が適切な先生や学校の軌道に載せる最短コースをとらせることが、卑近だが最安値だろうし、日本には個人への補助金がほぼないので、医学部並みにかかる準備をしておくのが確実。

6、どうしても必要なもの
入学前の毎月のコンサートチケット代。
子ども用楽器セット5、6台。7万×6
幼児向け教室お月謝と発表会経費。
子ども向け教室お月謝と発表会経費。
合奏参加費。コンクールは選択必修。
受験用科目ピアノ教室お月謝と発表会経費。
聴音楽典教室お月謝。
高校大学の学費。
在学中卒業後の特別なクラスや講習会受講料。
これらの楽譜(パッド)、楽譜たて、旅費交通費、外食費、滞在費、場合によっては交際費などなど。正式な輸入楽譜は高額。
演奏用楽器およそ240万円以上。(安価な良品も探せばある)
演奏用弓80万円以上×2~3。
10年位ごとに楽器ケースおよそ10万円~。
弦セットを張り替える費用。セット4000円~2万円程度で期間は消耗度合いで変わる。最短で2週間の弦もあり、最長半年間使える弦もある。
弓の毛の張り替え。最短一月最長半年。コンクールならイタリアの高額な毛を使うと有利なので1回12000円を越える。一般的なものは5000円~。
小物、チューナー、松ヤニ、肩当て、保護袋、温湿度調整剤、ミュートなど備品。
女子は嗜好により衣装代が割り増しに。

居住地で相当変わる。
1西欧2東欧3米国4東京5東京直行地方都市6田舎

幼児期月額2万から受験期10万円くらい余裕がある生活費が必要で、かつ100万円単位のまとまった出費ができる資産があれば、それほどお金の心配はない。
受験しなければ、合奏と発表会必須で月額総額二万~三万で確実に成長していくというコースもある。