1時間目2時間目は概要
ファーストポジションの基本形習得のための練習とハイポジションのシフト親指と形の練習。カーボン弓マーキス使用。
一時間目
①シュラディーク
左手の形の修正。正しく脱力した棹の支え方を覚える。
親指と人差し指の棹の支えと中指薬指小指の一弦上における安定した低い距離を保つきれいな形をA線とE線で弾く。
1~25番の中でいくつか弾きづらいものがあるので八分音符=60のゆっくりした速さで。
②カールフレッシュ1番2番より
1番を下から順番にGーMajor A♭ A B♭ B C D♭ D E♭ E F F♯(G♭)
2番をサードポジションからG A♭ A B♭ C D♭ D E♭ E F F♯(G♭)
親指の位置を確認しながら。
二時間目
①カールフレッシュ3番4番より
2番と同様サードポジションから
3番DーMajorから順番に各調で E♭ E F F♯(G♭) G A♭ A B♭ B C D♭
4番A B♭ B C D♭ D E♭ E F F♯ G
5番を音階、分散の全弓にクレッシェンドとデクレッシェンドのバリエーションを混ぜて、左手の形を意識しながら。
6番7番でこの調では親指を棹から離さないで弾ける。
3度6度で長音程と短音程の違いのきれいな弾き分けに進歩を感じるが、長3度スライド音階はまだ完全に覚えていない。
10度音階とフラジオレット音階。
後半は右手をメインに意識する
3時間目
クニオ・ユーリ弓使用。ベーゼンドルファーやベヒシュタインと相性がよく、フワッと温かみと空気感を表現しやすいがふつうの毛の張りではそれほど強くない弓。
スズキメソード1巻きらきら星変奏曲でデタッシェで使う弓の部分を確認。
クロイツエル2番を速度四分音符=80でデタッシェといくつかの替え弓パターンで弾く。四分音符=100でスピッカート。
クロイツエル13番を速度四分音符=80で開放弦で弓を多めに使いながら練習してみる。弓先、弓中央あたり、弓元。
Mozartアイネクライネナハトムジークファーストバイオリン1楽章
Mozartディベルティメントファーストバイオリン3楽章
Mozartミラーデユエットファーストバイオリンセカンドバイオリン
Mozartだけでなく汚く音がわれないようにドイツ式の持ち方を推奨する先生もおられる。ロシア式は5歳前後までに覚え始めたような人だけしか演奏できないとされる。フランコ・ベルギー式がちょうど中間なので、二択なのだが、ベルギー式からドイツ式に変更する場合に特に弓先と弓元の演奏が困難になり、各種跳弓に至っては悲惨さを極めるので、なれるまでの期間がどれくらい必要なのか見当がつかないので、安易には変更できない。特に弓先部分できちんと楽器を響かせる技術は成人後習得しづらいように思える。フランコ・ベルギー式で詰めてきている部分がたいしてない初歩のうちなら変更余地はある。
ドイツ式はバイオリンの響きを純粋に引き出すために適しているように思われる。楽器に載せた弓に対する加圧のベクトルがもっともやさしく調節しやすくなるからである。ほとんど擦らない擦弦楽器になるが音割れによる失敗率を極力下げたい場合はよい持ち方だ。
微妙に弓先での強引な表現や音を意図的に崩したり割ったりするようなバイオリンの音表現までを考えると、フランコ・ベルギー式のほうが幅が広いように感じるが、現段階におけるわたしの主観なだけかもしれない。バイオリンにしては多少荒っぽいが、弓先でビンとかガツンとか出しやすいイメージが強いことも大きいだろう。
Mozartのフォルテはメゾフォルテくらいにピアノはピアニッシモくらいに弾き、香らせるフレーズを香らせ、歯切れ良いフレーズをサクサク弾き、弓を全部使うところをスッと美しい音で弾く。語尾、センテンスの終わりの残響をきれいにまとめる。
右手をメインにしようと思っていたが、かなり左手に苦戦している。人差し指の付け根をキープしながら、時折必要なビブラートもかけながら、まだカルテット曲は時期尚早だった。
しばらくは左手の完成のための地道なシュラディークと音階。フランコ・ベルギー式でのボーイング技術向上のためのエチュード各曲とやさしい楽曲に取り組むことになる。