FujiYama’s blog

バイオリン弾きの日常的な生活の風景、感想などのブログです 政経もけっこうあります

特攻機乗り志願はあり得ない ほんとうの音楽好きバイオリン好き

f:id:FujiYama:20220208172919j:plainもう十年以上前だが、へんな新興宗教の会員がバイオリン演奏をしろとせっついてきたことがある。
私は基本的に幼児教育しか受けていないから、人前で演奏することにはそれほど積極的ではない。
交響的な音楽は、合奏とアマオケで習ったからいくらか理解しているが、とにかく幼児教育をベースにしているだけである。
幼児教育というのは侮れないもので、立派に弾けていると評されるし、時にはプロ並みだなと評される。
しかし、課題として踏まえるべきカリキュラムを修了しなければ、やはり欠けた物足りなさを持つ演奏になる。
チゴイネルワイゼンやメンコンなど弾いたところで、個人差が大きくて完成度の違いはどうしても出てくる。
当然ながら完成度をきちんとしてから、人前で演奏する。
一定の自信があるものは演奏してきたが、そうでないものは絶対に弾かない。
むかし登山でいえば二合目がせいぜいの私に八合目以上の評価をした人たちがいたのは、音楽的な素人の暴言かおだて上げにすぎない。
二合目というのはまた侮れないもので、三合目はコンクールの地方予選上位レベルと言える。
私は五合目くらい(全国大会レベル)の自信がある曲でなければ御披露しない方針だが、無理にせっつかれて一合目二合目の曲の仕上がりで弾いたことがあり、後悔は果てしなく尽きない。
一定の人たちは、いつでも今すぐにでも弾きたいのだろうと思うらしいが、本人はレッスンを受けて完成度を高めたいだけであり、準備万端で弾きたいだけなのである。
正統のクラシック音楽のよいところだと思うが、目立ちたいのではなく、人気が欲しいわけではなく、音楽の溢れる深い喜びそのものを正確に他人と共有するために稽古して学んでいくという生活の心持ちこそが醍醐味だなと知ってから33年がたった。(大衆音楽家にはわからない世界である。仏道では名聞名利を戒める)
その間に、音楽とかクラシックとかぜんぜん知らない人たちやわからない方たちと接することが多くあったが、いつもそんな時には、怨憎会苦というか、お付き合いしたくないというか、絶望的な気持ちになることを繰り返してきた。
竹やりで米軍と戦えとか、訓練もなしに戦闘機に乗れとか、無報酬で特攻機に乗れとか。
完璧主義だという的外れな批判を受けたことも度々あるが、とんでもない間違いである。
謙遜ではないありのままの段階に過ぎない。
古典信心の常識のわかる人にしかわからない。