今回でオリーブを使い切って、オイドクサに回帰することになる。
11月中旬にDGを交換し、1月にラーセンヴィルトゥオーゾA線を交換し、ラーセンオリジナルE線はちょくちょく、今度は4本一度に交換したが、季節の良さと相まって素晴らしい音の輝きと透明感。
永遠に刻まれる美しい思い出。
オイドクサはオリーブより透明感があってやさしい音色だが、張力がかなり低いので腕がいる。14才ごろオイドクサを弾きこなしていた時期があるから、右手はそれほど心配がない。
最近、弦を変える時に気にしているのが、左手の練習とのからみで、張力の弱い弦で重音を練習するのは、まあまあ三度が難しい。10度も弦が伸びるとわたしの小さな手ではさらにつらいのでコツがいる。
右手はただしなりを計算すれば弾けるのだが、未熟さが際立つ左手が難しい。
左手の形修正のシュラデークと純正律音階もやり直しているから、左手は現在バラバラな感じで神経的錯乱を起こし、かなりゆっくり練習して、わずかに少しずつ覚える段階に戻った。
弦だけが14才15才に戻ったのではなく、練習内容が15才以下に戻った。
小学校3~4年の担任が年賀状に書き添えてくれた言葉を思い出す。
わたしの性格を見ていて、牛のように一歩一歩云々という言葉で、牛歩戦術とかいう政治的なことではない。
今回も5か月足らずオリーブを使ったが、ちょっと期間が長すぎて、音が曇りすぎていた。
私は一日3時間は弾くので、がんばっても3か月くらいまでにしておいたほうがよさそうだ。
いくらギャップが少ないほうでも、かなり違う。
たくさんのメニューをこなすことを最優先にしていたが、昔の先生の言葉を思い出して、ひとつのポイント、ひとつひとつを大切に積み上げていくほうに切り替える。
たくさん弾いてもムダになるならまだましで、むしろ弾けば弾くほどおかしくなるハードワークに陥る不幸は回避するべきだ。
人間の違和感は絶対に無視してはならない。
毒素、環境破壊物質、不正、冤罪、悪意なんてそこいらじゅうにある。
カール・フレッシュも内なる大自然の声を重視していた。
邪悪な音楽家、邪悪な芸術家すらありふれたものである。