クロイツェルの復習で4番はアップスタカート。手首だけではなく指からやわらかく使う練習。私の場合フランス式の持ち方のほうがちょうどよく弦に噛ませやすい。ちょうどよくは1番確実で音が美しいという意味。
モーツァルトのバイオリン協奏曲第3番の2楽章は、他の協奏曲もそうだが、か細い音では表現できないし、弓の毛を半分以上載せて表現したい。
ピアニシモで弾くと、どうしても毛の載せる量を減らしてしまいがちで、とても難しい。
でも全部載せて調節するほうがはるかに楽にピアニシモが出せる。
それから変な箇所でアクセントがつくと、途端にモーツァルトらしくない台無しな感じがするから要注意だ。
さりとて全体をのっぺり流すのではなく、ダイナミズム、長調フレーズ短調フレーズ、符点音符の違いを、拍の終わりをきちんと出すことで表現豊かに演奏できたらよい。短調フレーズは表現を抑制する。メゾフォルテにならないようピアニシモを維持して哀しげにたんたんと流すとコントラストを表現できて分かり易い。
結局、それもこれも数年間いままで半端なドイツ式の弓の持ち方で悪戦苦闘してきて、なんだか毛を全部載せするのが難しい。ただでさえ、技術が不足してきているので、フランス式は変えてはいけなかった。
これをきちんと戻す、フランス式を覚えなおすのに、どれくらい労力が必要かわからないほど現在は不器用な私なのである。
レッスンでは、モーツァルトの表現の豊かさを感じとることが喜びで、それをいざ完璧に弾くのは多少難しいから、すごく向上することの証でもある。
聴いて素晴らしいだけでは満足できず、弾いて素晴らしいを向上させ完璧に持っていきたいのがノーマルだと思っている。
しかしそれは自己の貧弱な現状と絶望的レベルと向き合うことでもあり、多少なり複雑な心境だ。
ぜひアマチュアの人達皆様もそういう体験を重ねて欲しいなと思ってしまったが。。。