FujiYama’s blog

バイオリン弾きの日常的な生活の風景、感想などのブログです 政経もけっこうあります

ヘプバーンはお高くなく謙虚

ローマの休日で有名だっただけの気取った女優業などとはまったく違う。

インタビュー動画を発見して、とても勤勉で庶民的で謙虚で気遣いある美しい女性であろうとした素晴らしい人間だと感じられた。

ベルギーのブリュッセルで生まれたそうだが、母親がオランダ人でオランダに8年住み育ち、当然母国語はオランダ語で堪能、ベルギー北部のフラマン語というオランダ語の方言のような訛りがない。

ハリウッドのスキャンダルやゴシップとはまったく距離を置いた堅実で勤勉そのものの仕事に対する真剣さは、バレエ学校から女優業へ転向したこともあるのだろう。

まったく自分の役割をよく心得て果たすことに専念できるということは、彼女ほどの名声があればあたりまえのようで難しいことだ。

地に足の付いた女優さんは、皆さんに正しく理解されていなかったと思う。

私も大なり小なり誤解をしていた。

ようやく私の理解が追い付いてきたのかもしれない。

スターを美化したり、自分の売上に利用するような見方というのは、ほんとうに失礼なことだ。

やはり一人の女性、一人の人間として、いかに生きようとした人間なのか、人間模様、他者への敬意の払い方や伝え方のセンス、あたりまえの苦悩や葛藤などの中にこそ、その人のことを正しく理解しようとするべきだろう。

ハリウッドスターは近年誰でも彼でもチャレンジできて、名声や富に目が眩み失敗する人も増えた。

ヘプバーンさんはきっと天国から、皆さんの一時的な成功だけではなく、生涯永遠にわたる謙虚な幸福を願ってくれている。

そんな映画をほんとうに遺してくれているのだから、彼女は人類の天使だったに違いない。

静かな感動と喜びを心からありがとう。

私が17の時、ウィノナ・ライダーが自殺を同級生に思い止まらせるシーンが心に焼き付いて、それ以来25年間、彼女のセリフを思い返して自死は回避できた。

その後彼女は悲惨なところが目立つ人生になってしまったが、彼女にも深い感謝をしている。

私はクラシックバイオリンが命だから、同じ悲惨でもまだ幸福だが、ウィノナ(ノニー)・ライダーさんがずっと長く多少なり心配だ。

教会で神にひざまずく心を忘れると、なかなか我見我欲に走ることにもなり、そこでも我々現代人は、かつての古風な人間に学ぶ必要があるように思うが、みなさんはどう考えるのだろう?

高貴な立場では庶民的というのは褒め言葉だが、庶民的な立場では品位品格のほうが褒め言葉となる。

庶民的な人が自由気ままにやると、破綻破滅する。

平等や自由とはいえ、出自とのバランスを意識するべきだとつくづく思う。