ここ半年間くらい、なんとも米が不味いなと閉口していた。
パサついたりべちゃべちゃだったり、とにかく不味い。
水加減を変えても同じ。
米の質を上げるのは容易ではなく、とりたてて粗悪というわけでもない。
精米してから一月以内。
炊飯器のお手入れさぼりが原因だと先週特定した。
内釜の底は剥がれて茶色。
外釜は錆びだらけで、手のほどこしようもない。
とてもお見せできない。
製造年を見てみると12年製だし、手入れなんてまるでしていなかったから、道理である。
仕方ないので、買うことにした。
今度はお手入れしやすい外釜になって、サッと一拭きできる。
入り込んだ外釜だとお手上げ。
週数日一合、時々二合しか炊かないので、三合か三・五合炊きから選ぶ。
最初は圧力IHか三菱かで考えたが、故障しやすさと確実な部品劣化と複雑な作りがネックになるものは、金に糸目をつけない方が選ぶもの。一合のためにそこまでこだわらない。
シンプルなマイコンかIHを比較して、象印ならよかろうと安価なものを選ぶ。
早速炊いてみて、なんとありきたりな普通の炊きあがりかと静かな幸せを感じる。
特別にうまいわけではない。
さりとて不足もない。
圧力鍋やガス釜からすると、正直劣るのだが、金あまりでもなく、譲歩せざるを得ない。
炊飯器だけではないが、トップシェアの実力は廉価版にあらわれる。
ほどよい売価と実力のバランスで文句無し。
今度はお手入れを怠けずに末長くお付き合いできたらよいなと思う。
