FujiYama’s blog

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子育ての要所と幸福の実現

低学歴&低収入でも「東大に受かる子」を育てる親が毎日していること4つ
金持ちママの体験談は役に立たない
PRESIDENT Online
2021/03/29 9:00

黒田 尚子
ファイナンシャルプランナー

この記事を読んでみて思ったこと。感想の下に記事のコピーを貼っておいたのでお時間があれば参考までに。
こんな見方考え方ができれば子育てはだいたいうまくいくだろう。とてもバランスのとれた記事だなと思った。見方考え方だけではなく、子供との接し方が大切だ。
子供は学歴のために産まれてきたわけではなく、幸福になるために存在しており、自己決定こそ幸福の根本だ。子供が自己決定を否定されることが死につながる場合もある。極端な話、痛みを訴えて否定されれば重病のまま死んでしまう。
子供は人格のある個体であり、親がその意思実現をサポートしてやるのが道理にかなう。意思を踏みにじられた子供は成長することができずに、生涯苦しむことも多い。
そもそも幸福は学歴や資格だけでは得られない。職業がよくても自己決定ができずに自殺という最終自己決定しか選べない人もいるくらいだ。
収入だけで結婚したり損得で子育てするような親が多いのだから、黒田氏のようなこういったバランスのとれた幸福感を考えられる親御さんが増えるとみんなが豊かな地域社会になっていくだろうと思った。
記事に出てくるように教育ママや教育虐待する母親たちは狂っている或いはなにか乗り移っているとしか思えない。あきらかにおかしい。
きっと日蓮正宗僧俗の指摘を否定して浅薄に自分は幸福であると世間的に吹聴しているからだと思う。みんな自分は幸せだと無理をしてでも言いたいものなのだ。
認めたくはないが実際は不幸なので無理をして子育てで子供に無理を押し付けることになり、拝金主義とブランド主義に陥ってさらに幸福とは別の優越感だけを追い求めることがあまりに多いように見える。劣等感は恨みに転ずる。
しかし幸福感は個人だけでは得られず共有するものだから、自己決定できる人たちの共同体としてしか感じられないものだ。孤独を体験してみないと幸福は個人だけのものだと思い違いをしてしまうことも多い。
唯一自己決定しようがないものは仏教の正統の日蓮正宗の信心だが、それ以外は自由意思を尊重して老若男女みんなで幸福になっていくのが賢明だと思う。
教育虐待の果てに母親を殺害した娘さんの事件話をつい先日読んで感情移入したが、このフィナンシャルプランナーの記事を読んでなるほど科学的に狂気は証明されるのだなと思った。
親が狂っている場合には子供は悲惨だし将来的に幸福になりようもない。成人するまでにかなりの部分は決まっている。あとあと親子とも不幸だ。
幸福の要所は精神衛生や思想的なものを間違えないことなのである。うまくいっているようで人生や人間をわかったつもりになると大きな間違いに気が付かない。
その意味から日蓮正宗のことも敢えて書いておくことにした。

以下記事コピー
親がどんな教育をすれば子供の学力は上がるのか。教育費を含む家計相談を受けるファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんは「子供を東大に入れた母親の話を鵜呑みするのではなく、文科省などの大規模な調査・分析を各家庭の教育方針を立てる参考にするといい。ある調査では、親が低学歴&収入でも子供が高い学力を持つケースが報告されており、そうした家庭の習慣を実践してもいい」と指摘する——。
「子供を東大に入れた」ママの話が全然役立たないワケ
大学受験シーズンが終わった。

近年の大学受験は、浪人生が減少し、「安定・地元志向」が強まっていると言われるが、コロナ禍による親の経済状況も反映してか、今年はより一層その傾向が強まった感がある。

それは、多くの私立大学における一般選抜の志願者が減少したことからもわかる。日本大学早稲田大学、法政大学などは前年よりも1割以上も下回ったという。

とはいえ、筆者がファイナンシャル・プランナー(FP)として、家計相談を受けていると、私立の中学・高校・大学への進学など、親の子供に対する教育費のかけ方・考え方が、コロナ禍前とあまり変わらないように思える。

とくに、まだ就学前の子供のいる家庭の場合、進路希望を確認すると、「中学校から大学までオール私立で試算してください」と言われることが少なくない。

先行き不透明だからこそ、子供の学力や適性が見えなくても、親としては、最も費用がかかるケースを想定して準備を進めたいということなのだろう。

早めの準備は大切なことだが、使えるお金は有限である。その他の資金ニーズともバランスを取る必要がある。子供に最適な教育機会を与えるための費用投下を効率的に行うには、「情報」が欠かせない。そして最も肝心なのは、その情報がエビデンス(科学的根拠)に基づくものなのかということだ。
子供の教育に対する「母親の狂気」を垣間見た瞬間
では、何がエビデンスのある情報なのか。大学受験であれば、予備校などが分析した情報や勉強方法があるが、子供がまだ小さい場合はママ友からの口コミが主要な情報源となることがある。だが、これは要取扱注意だ。

コロナ禍以前の週末、東京・青山にあるイタリアンレストランで仕事の打ち合わせを兼ねてランチをしていた時のこと。筆者のすぐ後ろのテーブル席を占めていたのは、就学前の子供連れのママ友のグループだった。テーブルが近く、グループの中で演説をふるうママの声がどんどん大きくなってくるので、話は丸聞こえだ。

話題は、子どもの教育について。

曰く、子供には小さい頃から、名の通った英会話教室やバレエ、ピアノ、幼児教室に入れるべき。私立のレベルの高い学校に進学させて環境を整えてやるべき。そのためには、時間もお金もかかるが、子供が大事なら、これらを決して惜しんではならない……。

といったことを自信たっぷりに熱く語っていた。

そのママたちの顔を見ることができる位置に座っていた打ち合わせ相手は、「何かが乗り移ったとしか思えない」と苦笑いしていた。それほど、鬼気迫るものだったのだ(後ろの席なので、筆者には見えなかったのが残念で仕方がない)。

中学受験を題材にした人気漫画『二月の勝者 絶対合格の教室』(小学館)の第1話で、カリスマ塾講師が教え子たちに「君達が合格できたのは、父親の『経済力』そして、母親の『狂気』」と言い放つシーンがあったが、まさにそれを彷彿とさせる母の姿だった。
「子供を全員東大に入れたなどという話はとても一般的でない」
筆者が気になったのは、このイタリアンのテーブルを囲む教育ママたちの言葉の端々に、「子供を麻布から東大に進学させた●●さんの話では……」など、彼女たちが他人・知人から聞いた(又聞き)体験談や成功事例が頻繁に登場することだった。

子供の教育に関しては、こういった特定の個人の体験談がテレビや雑誌などのメディアで紹介されているのをよく目にする。多くのママたちは直接聞く、こうした「ここだけの話」のような情報に多大な影響を受ける。

しかし、子供の学力や成果は、本人の能力、性格、努力、家庭や友人などの成育環境などさまざまな要因が絡み合って生み出されるものだ。

子供を有名大学に進学させたい親が、実際に進学させた親の体験談を聞いて実践したとしても、同じようにうまくいくとは考えにくい。教育経済学者の中室牧子氏は、著書『「学力」の経済学』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の中でこう述べている。

〈子どもを全員東大に入れたなどという話はとても一般的とはいえません。むしろ「例外中の例外」なのです。しかし、教育という分野においては、そういう例外的な個人の体験談ほど、注目されがちであるようにも思えます。そもそも特定の個人の成功体験を一般化することはとても難しいことです。ましてや、「例外中の例外」である個人の逸話を一般化することはさらに難しい。それにもかかわらず、そうした逸話をやみくもに信じて同じことをしてしまっては、かえって子どもを成功から遠ざけてしまうのではないでしょうか〉

もちろん、このような成功体験を聞きたい人の多くは、同じようにすれば自分の子供が成功すると信じているわけではなく、成功のエッセンス(本質)を知りたくて、情報を求めているところもあるだろう。

ただ、中室氏も同著で述べている通り、「どのような教育が成功する子どもを育てるのか」という問いに対しては、その原因と結果、すなわち因果関係が明らかなものが何かを知ることの方が重要である。

その意味で、前述したイタリアンママたちの「他人の体験談トーク」には決定的に欠けていることがある。それは「子供の学力にもっとも大きな影響を与える要因」となる親の「年収と学歴」に触れていないことだ。
親の年収と学歴が高い家庭の子どもほど学力が高い
親の「年収と学歴」に関しては、文部科学省が毎年実施している小6と中3と、その保護者の一部を対象にした「全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」がよく知られている。

過去に「子どもの学力は親の年収や母親の学歴で決まる」などと大きく報道されたので、ご存じの方も多いだろう。

直近の2017年度調査でも、「学力調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究」において、世帯収入と子供の学力は、「世帯収入が高いほど子どもの学力が高く」「保護者の最終学歴も、学歴が高いほど子どもの学力が高い」といった傾向がみられる。

また、同調査では、家庭の社会経済的背景として、家庭所得、父親の学歴、母親の学歴という3つの変数を合成した指標(SES:Socio-Economic Status)を4段階にわけて分析しているが、SESが高いほど、子どもの学力が高いことも明らかになっている。
東大の学生の親の6割は世帯年収950万円以上
さらにもうひとつ。親の年収について、前掲の文科省のデータ以上にシビアな調査結果を紹介しよう。

東京大学では、昭和25年から「学生生活実態調査」を実施している(東大紛争のあった昭和43年を除く)。この調査では、東大生の親の職業や世帯年収が公表されており、最新版では「父」の職業は、多い順に「管理的職業」42.3%、「専門的、技術的職業」23.0%、「教育的職業」8.1%となっている。

一方、母の職業は「無職」34.2%、「事務」19.8%、「教育的職業」8.1%と、昨今の共働き世帯の割合が7割近い状況を踏まえると、専業主婦がかなり多い点は興味深い。

そして、世帯年収については、950万円以上の割合が6割を超える。その内訳は、「950万円以上1050万円未満」21.3%、「1050万円以上1250万円未満」11.2%、「1250万円以上1550万円未満」12.2%、「1550万円以上」16.1%でとなっており、前回調査と比較すると、「1550万円以上」が若干増えている形だ。

この結果を見る限り、子供に対して、高収入な父親は「お金」、無職の母親は「時間」をかけてこそ、わが子を東大に進学させることができると言えるかもしれない。
低年収&低学歴の親も子どもの教育を諦める必要はない
では、年収も学歴も低い親は、子どもの教育を諦めるしかないのだろうか。

前掲の「学力調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究」では、その点についても考察している。実はSESが低くても、その不利な環境を克服し、高い学力を有する子供は一定数存在するのだ。

ただ、SESが高い子どもに比べて、学力のばらつきが大きいという特徴がある。同調査では、例として、以下のような家庭環境や保護者の行動、意識の在り方にあてはまる子どもの学力が高いという傾向を指摘している。

「子供が決まった起きる時刻に起きるよう(起こすよう)にしている」
「毎日子供に朝食を食べさせている」
「自分でできることは自分でさせている」
「子供のプライバシーを尊重している」

規則性のある生活でメリハリをつける、ケジメをつける。そして、子供の自主性を重んじる。この他にも、同調査では、さまざまな項目が挙げられているが、これらの家庭環境や保護者の行動・意識は、決して特別なものではない。

ただ、ポイントとなるのは、意識して子供に接していることを継続しているという点ではないだろうか。もし、SESが低いのであれば、このような家庭環境づくりを心がけ徹底することで、ばらつきを低減させることは不可能ではないだろう。

いずれにせよ、どんなに高学歴で高年収の親であっても、子どもの教育に無関心であれば、子供の学力や成長が大きく伸びることはない。

母親の学歴が子供の学力に影響が大きいのも、子供と接する時間が長い母親の価値観や成功体験が子供の教育に反映されやすいからであって、遺伝によって学力が担保されるわけではないはずだ。

最終的に言えるのは、親の年収や学歴が高いほうがレベルの高い教育を受けさせられる環境を準備しやすい。その点では子供の学力に良い影響を与えるのは間違いないが、それがすべてと言い切ることはできない。親の学歴や収入がどうあれ、子供の学力を押し上げることは不可能ではないだろう。
「学歴」よりも「自己決定」が幸福度に大きく寄与する
そもそも親が子供に学歴を求めるのは、幸せな人生を送ってほしいという親心からである。もちろん、学歴が高ければ幸福になれるとは限らない。しかし学歴が幸福度を上げる要因のひとつであることは確かだ。

そして、学歴と収入の関係も密接で、学歴が高ければ相対的に年収も高くなる。生きていくためにはお金が必要であり、おおむね年収が高いほうが幸福度も高い。

教育熱心な親が、過度な期待を子どもにかけ、思い通りの結果が出なければ責め立てる、といった「教育虐待」の問題を最近よく目にするようになった。親が子供にできるだけ高い学歴を望むのは、子どものことを思ってこそだが、子供自身も、それを望んでいるのかどうかを見極める冷静さも必要だろう。

ここまでは子供の学力アップに関するエビデンスについて考察したが、最後に、学歴よりも幸福度を上げるものに関する調査ご紹介しよう。

神戸大学の西村和雄特命教授と同志社大学経済学研究科の八木匡教授が、全国の20歳以上70歳未満の男女を対象に行った「生活環境と幸福感に関するインターネット調査」(2018年2月8日~2018年2月13日)である。

この調査では、所得・学歴・自己決定・健康・人間関係の5つについて幸福感と相関するかについて分析を行った。それによると幸福感に与える影響力がもっとも大きかったのが健康だった。次いで、人間関係。その後が自己決定で、所得や学歴はそれらを下回った。所得や学歴が高いことよりも、自己決定した人生であることが幸福度に直結するということだ。
ちなみに、自己決定度を評価するにあたっては、「中学から高校への進学」、「高校から大学への進学」、「初めての就職」について、自分の意思で進学する大学や就職する企業を決めたか否かを尋ねている。

親の敷いたレールではなく、自分自身で選んだ進路なら、努力を厭わない人も多い。達成感や充実感も高くなる上、たとえ、その結果が芳しいものでなかったとしても、選択とその結果が、すべてが自分に帰着すると思えば、責任感は一層増すはずだ。

少子化で、一人の子供にかける親の愛情とお金が高止まりしている状況を目の当たりにしているFPとして、そして一人の親として、「何が何でも東大へ」といった親のエゴや価値観を子供に押しつけるのではなく、子供自身が自分の個性や考えをもとに人生のターニングポイントで取捨選択・決定して進路を決め、親はそれを見守る姿勢こそが重要なのではないかと思う。