FujiYama’s blog

バイオリン弾きの日常的な生活の風景、感想などのブログです 政経もけっこうあります

チャールダーシュ


しばしば演奏される名曲を聴く限り易しく感じて、実際に弾いてみるとやはり易しく感じるようになる。
難しいのと難しく感じるのは、別の要素で、易しく感じて難しいものもたくさんある。
難しく感じるが簡単だったりする。
ひとつには、メトロノーム的にきちんと弾けという型枠の方向性と、自由奔放に伸び伸びと弾けというものをいかに融合させるか、無心とは違う自然体で弾いているとまるで素晴らしい。
伴奏なしでは、奔放すぎになり、伴奏に気を遣うと面白くない演奏になる。
その時の気分では弾くなと教える人が多いが、気分をあまり殺して否定しすぎて、無味乾燥に聞こえてしまうと失敗。
アドリブと速度調整の楽しみと場面転調の音色の変化と盛り上げの上手さを競いあう。
伴奏はそれにつける。
音程のコツは、平行調純正律を考慮して、ファを微妙に上げるイメージで、ファ♯は微妙下げるイメージにすると、指はスムーズにマメって楽しくバイオリンとの一体感に陶酔できる。
左手のカタチを調えつつイメージすると弾きやすかったりする。
そこを外していくら頑張っても、やはり無味乾燥なチャールダーシュになりがちで、ノリきれず盛り上がりきれない。
音楽の表現の幅を楽しむ経験として個性を競う面が浮き立つので名曲なような気がする。
曲の演奏は最大限楽しむ、満喫することが大切だなと感じさせてくれる。
しかしながら、わたしは昔から酒場が嫌いなので選曲に一度も入っていない。
曲としてどうのこうのより、文化的に馴染まない庶民大衆的な粗暴さ、ばか騒ぎや浪費を警戒する。
10代のころから、社会的に悪影響が危惧されるなと思っていたら、なんとウィーンで禁止令が出たことがあるそうである。
日本では昔、念仏騒ぎに禁止令が出たことがあるので、治安や中毒性の問題があることは確かなのだ。
娯楽音楽と宗教の悪い側面をよくよく意識するべきだ。
もとは酒場での徴兵にも使われていたというから、音楽を無条件無防備に楽しむことは危険なのである。