学生の時、祖母に小倉玉屋(たぶん高島屋や伊勢丹との取引百貨店)というデパートでスウォッチを選ばせてもらった。
小倉城のすぐそばで、祖母はプラスチックの玩具なんて欲しいのかと驚いていた。
まあ並び的には高級ブランドばかりで、かなりの出費を楽しみにしていたようで、ちょっと宛が外れたらしかった。
革靴や上着なども手に入れた小倉玉屋は今はなくなって、祖母も亡くなったが、数年前東京でスウォッチを2点また購入した。
先日、電池交換したら具合があまりよくない。ふつうに動くもののそれほど長持ちしそうにない。
古いオークションで手に入れた時計をヒッパリ出して、電池交換してもらうことにした。
銀座の時計屋さんのアドヴァイザーのOさんは、古いものだから、オリジナルのパーツとベルトが難しいとのこと。
ジヴァンシーなど20年位昔のものらしく、ベルト交換は革製がオススメと。
歴史はあるが、デザインがすたれないあたりが、好みなのだ。出回っている数は多いらしく資産価値はゼロだ。
庶民的なオリエンタルの修理はまだできるが、経営がかわったため将来的には難しくなるとのこと。
デザインと機能で考えるとオーバーホールとか修理は致し方ない。
そんなに好きなデザインのきちんとした時計にうまく出逢えるとよいのだが、それなりの額がするので、大切に使うしかない。
次は2年以内にリューズ交換で、オーバーホールが引っ掛かってくるので、安い中途半端な時計を買う程度の出費を覚悟しておく。
モノは大切に末長く使える間は使いたい。
8年ほど使っていた祖母からの贈り物はカルトの悪党どもに騙し取られた。
結局は使いたい時計はこんな時計だったんだと亡き祖母に伝えることはできないが、なるほどそれならわかると祖母が満面の笑みを浮かべている顔が浮かぶ秋の夜長はとても心地よい。
大好きで快調な時計たち。