百貨店で、あれもそれも売れ行き好調なのに、衣類だけ売れないそうだ。
安いブランドのユニクロその他にみんなが流れたとは考えられない。
収入の問題なら雑貨や身の回り品などが好調なはずもない。
近年のブランド衣類のデザインの傾向がその原因の主なものかと思い浮かぶ。
単色、二色でシンプルな紺色、黒、白みたいなものが、世界では1番受けるからなのだそうだ。
それに腕時計、ネックレス、ブレスレットなどのアクセサリーでアクセントやコーディネートをつけるほうに傾いている。
洋服そのものは、デザインと色をシンプルにして、美術品やアクセサリー靴鞄でまとめようという消費者の流れは、ブランド本体の戦略かも知れないし、ニーズがよくわかっているのかも知れない。
はっきりと無駄なことに時間や場所やお金を使わないだけだと思う。
一揃え洋服を揃えて、次々と進化し、社会貢献できる人格形成へと興味関心を誘導できるなら、ブランド品はただの高級品や贅沢品ではないと主張できる。
衣類なんて最低限、きちんとしたものがあれば、他にいくらでも必要な仕事がある。
持ち家もなく食事に事欠く人間が圧倒的に増え続ける先進国で、カラフルな衣類なんて恨まれたり狙われたりするだけの危険な要素でしかない。
富裕層しか買えない商品がいくら売れても、国家地域社会の不安定性、人間の幸不幸にはなんら貢献しない。
私利私欲の社会人としての自覚がない富裕層が無駄遣いを減らすのは大歓迎する。
貴金属、革製品、絵画などの永く使えるものにお金をかけるのは、本来的に正しい価値観なように感じる。
古典的な価値観に従うのは、自然な道理でもあるのではないか?
多少なり新興富裕層も学習するのだろう。