FujiYama’s blog

バイオリン弾きの日常的な生活の風景、感想などのブログです 政経もけっこうあります

住居の防音と都市過敏症

バイオリン工房のエキスパートが家の作業室の防音施工を本格的にやって、夜間作業にも安心だということらしい。

とても手のかかる施工で専門家に依頼しなければならない。

もう12年ほど昔、興味と近隣への配慮から業務用大型冷蔵庫の内部に防音施工してみたことがある。

その内部でバイオリンを弾くのである。

石膏ボード、グラスウールボード、シーラー、木枠などを購入して作業して遮音効果をみたのであるが、計測まではしていない。

とてつもない手間をかけて、かすかにすぐ外の婦人と子供の遊ぶ声が聴こえるくらいになった。

ボードの厚み、グラスウールの密度、シーラーの特殊なものなど、かなり経費もかかった。

しかし、バイオリンを弾くのに、近隣に気を遣いながら弾くのはストレスになるために、そこまでやるのだ。

なにも騒音でもなんでもないのだが、気になる近隣が1人でもいれば配慮するし、自分が音楽に集中するためにやるのである。

2年余り使用したかさすがに冷蔵庫なので狭くて放置したが、しんしんとした静けさはとても貴重だった。それでも巷で百万円程度の防音室よりはるかに広々としていた。それをおおまかに総額30万円以内で造った。(中古の冷却装置のない冷蔵庫安価に利用した)

よく思うのは、騒音だという主張を主観的にする人たちは不正な圧力をかけ嫌がらせをしているという自覚に乏しいことだ。

騒音は、定義とか認定がかなり難しいもので、明らかなものは苦情もいえるし対策の必要性もわかりやすく逆に問題にならないが、小さな作業音や優しいバイオリンの音色に子供の声や婦人の鼻歌まで気になる人たちは病んでいる。

防音施工は善意であり、騒音苦情の中には悪意のものがある。

施工の義務化義務づけは一様にはできないことを認識して、他人にあまり多くの出費を求めてはならないと思う。

その冷蔵庫の設置にまで苦情を言う過敏症的な訴訟をされたが、訴えは棄却され確定した。

いろんな防音方法があるので、ほんとうは経費や手間をかけない方法を尽くすだけでかなりの効果があることを知ることも大切だ。

バイオリンミュートの種類と使い分け方法、弓の形状による最大音量の大小、布製品活用、奏法の完成などでまったく変わるから、それぞれの善意と気遣いを最大限尊重したい。

すでに多くのブログ記事をみなさんが書いているので検索するのもよい。

重量級金属ミュート、大きいゴムミュート、木製ミュート、ゴムミュートの順で効果があり、金属は楽器を損傷する危険性が高いので悪いのと弓の当てかたに変なクセがつくので悪い。大きいゴムは案外すぐゴムがバカになる。スカスカになって使えなくなるのがはやい。木製はオススメで軽くてそこそこ効果があって音質もよくて重宝している。一般的ゴムは楽譜の指示箇所だけで使用する。これもゴムがバカになるタイプがある。使ったことのないものは革製のミュートでそのうち試してみたい。

弓は時代形状と作風モデル形状でずいぶん違うので使い分けている。もちろん現代型が最大音量で、古いほど小さく、軽いタイプや先が軽く細いタイプにフロッグが細いタイプなども最大音量が小さくなる傾向。

松ヤニや毛にもより、粒の大きな音量重視と繊細で音量は求めないタイプがある。

おそらくベルナルデルやアルシェのミドルなどならそれほど大きくはならない。

毛も含めた楽器のセッティングを音量最大化にする人が多いが、一部のソリスト以外はそんなものなにも良いことはない。

ストラディバリウスを求めない限り必要ない。

音を割らない奏法、音の密度を出す奏法、さまざまな奏法を向上させるほうがよほど価値がある。

カーテンなども活用効果が大きい。

防音も演奏もこだわりを間違えずに善意で問題解決予防に心がけたい。

ほとんど心の問題だ。