FujiYama’s blog

バイオリン弾きの日常的な生活の風景、感想などのブログです 政経もけっこうあります

立川談志「日本には貧乏が似合っている」

日本というくくりで言われると正しくもあり間違ってもいると感じることは多い。

日本人と言った場合、日本の政治を含んだ日本人であり、神道を含んだ日本人である。

伝統芸能の立川の立場での発言として昔ならまだしも不適切きわまりない。

政治や宗教で国民に貧乏させて平然としているわけだから、政府官僚の開き直りに転用されることは明白である。

個人の人間形成という意味では、日蓮正宗でもお菓子を食べたがるのは悪いことで、ごはんとみそ汁だけがあって、納豆でもあれば贅沢、あとは勉学しろという教えである。

仏道に入って修行しているものが、贅沢や華美なものを追いかけていたのでは、まったく仏道にならない。

芸の道においては多少の贅沢は許容されているが、一人前になるまでは大きい口はきけないのでどこか似た修行である。

問題は、全国民におかずは納豆だけという戦時体制下のような食生活を強いることである。

僧侶も食費を削ってはいるが、個人の懐により高級車に乗って高価な法衣を着て料亭で祝宴をやる。

日本人が人間形成を放棄して、ただカネだけになったのは、バブルの投資でもうかった時代からである。

富裕層が働かなくてよい生活をしているのが、公然の常識になって以降、ただカネもうけ、投資だけしておけばそれがアタマの良い人間だという風潮になった。

勢い、だれも修行とか人間形成とかなにもありえない。

その結果、GAFAに媚びへつらい、米中に上納金をして立場をよくすること、贅沢をすることだけを追い求めるようになったのが、今の与党政治である。

1パーセントだけが贅沢をして、あとはみんな貧乏してくれというグローバリズムに媚びる神道型政治の完成である。

私が心底疑問なのは、資産家にしかできない節約を庶民にしろという心である。

節約は人を豊かにし、財布も豊かにし、いいことづくめだというイメージがあるのだが、実は浮いたカネを狙っているだけである。

ケチな貧乏性をやってアピールしながら、庶民の懐が貧しいままにしておけば、資産家の地位は絶対的優位になって、身分階級は維持できる。芥川龍之介蜘蛛の糸である。

なにしろ資産があるから留学も投資もなんでも余裕で節約も合理的。

資産がなければただの雇われ人どまりで平社員が節約しても安っぽい生活費に消える。

究極の暴言は、「貧乏で国はほろびない」。

みなさんはどんどん貧乏して虐待でも自殺でもしてくださいということで、エリートや国は一切責任をとるつもりがないという宣言である。

食生活や仕事の勤務状況などで人間の寿命は相当左右される。

神道政治は日本人がはやく死んでくれたらよいという基本方針である。

あほな若者は高齢者になったときのことを考えていない。

カネさえあればなんとかなるという考え方で、まともな仕事がなくなり、そのカネがどんどん目減りしている。

立川の言葉の政治的無責任さは甚大な日本人の損失を助長するが、あほな日本人はさもありなんとて、貧乏を愛するのである。

政治と宗教と修行というおよそ科学性のないくくりの考え方で、日本の神道政治は進化する兆しがない。

公明党が与党に入ったころから、政治が明らかに途上国の貧困層レベルの暮らしを基準にするようになった。

今の貧困時代にあっては、立川の言葉は自殺教唆にもなる残虐非道さを持っている。

1千万人以上が今日の食事もぎりぎりなのに、修行なんてありえない。数千万人は1年2年後がわからない。孤立世帯が三千万を越える。

まず貧困層の胃袋を満たすことが先決であろう。

そもそもぜいたくな生活をしながら、日本人には貧乏が似合っているなんてよく言えるものだと、伝統芸能の世界の異常な感覚を感じ取ってその保存や支援の意義がないものだと思った。弥生式土器では実際に食事はできない。

文化は大切だが、それは伝統芸能や宗教などではない。

日本文化の定義が低次元すぎて、京都では日本共産党が強いという逆転現象が起こるくらいだから、さすが仏教文化のメッカ京都と絶賛したい。

神道を頂点にすると欧米に劣るダメ政治しかできず、やるやる詐欺ばかりで、とても応援しようという気にならない。あまりに悲惨な無責任主義である。

障害者や高齢者が貧乏して不自由しても当然だと思っている極東の土人にはそもそも文化などわかりようがない。

だれにでもわかりやすい文明と科学でまず公平に公正な社会の土台を築くことが第一であり、過半数がわからないままに低賃金労働しかできない強制労働村落のような日本文化を変えることがノーマルな国民の悲願である。

貧乏人になんでも押し付けるのが日本文化であり、そんなものは滅亡させればよいのである。

社会の基となる政治がでたらめでは、ますます日本人は病的になるしかない。

日本は不健康、不健全であり不衛生である。

個人的に立川談志の発言はかなり面白いと思っていたが、やはりその使い方の難易度も相当なものだと言えよう。