グリュミオーの演奏録音をお手本にして、情感あふれるこの曲の練習をしてみた。20代のころ人前で演奏してみたが、好評だった。
低音から高音までバイオリンの音域を計算して造られたすばらしい曲である。ハイポジションも多用して音の色彩感も出しやすいので、バイオリンと言えばこの曲というくらいになっている。
この曲はゆっくりしたテンポかと言えば実はそうでもない機敏で繊細なボーイングも求められるので、速い曲が得意になってからじっくりとりかかるべき曲かもしれない。G線を鳴らしきるには技量が必要で、初心者のような中級者が取組んでいるのを目にすると、ちょっと早いかもなといつも思っている。
近くの音大の講義でプロのフランス人がガダニーニ(数千万から億する)で演奏してくれたが、私は楽器で負けるぶんだけ、それに負けないような演奏がモットーである。